<さらに巧妙になった自然化粧品の表示>

2001年4月1日から自然化粧品の表示も変わりました。
しかし、問題は残っています。
例えば、ある《クレンジングクリーム》、
防腐剤は書かれていません。
殺菌作用が少しあるのはエタノールだけなのですが、
この程度では防腐作用は、ほとんどありません。
どういうわけで、これが腐らないでもつのでしょうか?

表示には何種類ものエキスが書かれています。
コメヌカエキスとか緑茶エキス、
クマザサエキス、甘草エキスなどなど。
エキスとして抽出するためには溶媒を使います。
その抽出溶媒に 前述の1−3ブチレンアルコールなどが
使われます。 つまり1−3ブチレンアルコールに
コメヌカや緑茶などを漬けておくと
有効成分が出てきます。それで、
これを濃縮してエキスとして使用しているのです。
すると、抽出溶媒の1−3ブチレンアルコールが
残っていて、殺菌作用をも果たしているのです

これは一つの落とし穴?ですね。
 
西岡 一(京都バイオサイエンス研究所所長・同志社大学名誉教授)
by 日本消費者連盟シンポジウウム